「やっと終わった。」
施設の職員にコロナ陽性者が出たのが8月のことでした。幸い、入居者さんには陽性者は出なかったけど、デイサービスの利用者から感染した職員含め計3名の陽性者が出て、約2週間、機能が停止しました。
研修とマニュアル作成地獄の日々。
入居者さんに陽性者が出なかったのは不幸中の幸いで、ゾーニングやN95マスクの使用などをしてみて、課題がたくさん見つかったので、訓練みたいなことができたのかなと受け止めていました。
ゾーニングの意識が薄く、N95マスクをつけて清潔エリアに入る様子や、N95マスクをサージカルマスクの上からつけたり、話しながらパカパカ開けたりと、もし入居者さんに感染していたら大変なことになっている、という状況でした。
そこで、すぐにゾーニングとN95マスクの研修を行いました。
「清潔」「不潔」の表現が、介護さんの理解に乏しくて、「不潔」ということばが差別発言のように受け止められてしまったこともあって、職種がちがえばことばがちがうって本当だなぁと、伝えたいことが伝わらずもどかしい思いもしました。
すべての職員と振り返りをおこなって、コロナや感染対策についてその時その時に決めることはあっても、マニュアル化されていなかったので、「それ決めたような気がするけど、どこに書いてあったかわからない」みたいなことがしょっちゅう起きていました。
4月から感染の担当になったので、そこはマニュアルとして1冊まとめておかなきゃいけないなとおもってはいたのですが、どんなふうに手分けして進めたらいいかも糸口が見えず、他の施設のマニュアルを探したり、調べたりしながらもなかなか手をつけられていませんでした。
コロナはもちろん重要な感染症ですが、ノロウィルスも高齢者施設にとっては重要な感染症のひとつです。
わたしのはたらく施設では、3年前、ちょうどコロナが始まる頃にノロウィルスが施設内に広がったことがありました。
あの時も、どんどん職員が嘔吐して休んだりして少なくなり、それでも発熱者が出るし食べられなくて点滴は必要だし、と、バタバタと走り回らなくちゃいけなくて大変だった、戦場のような光景が目に焼き付いています。
でも、その後、コロナが広がっていく中で、研修は全て動画研修。
毎年同じような動画で、最初はみんなちゃんと見ていた動画研修も、今では2倍速で見たりしているような現状になっています。ノロウィルスの研修も例に漏れず、動画のみの研修で、新人職員も入ったし、吐物処理研修はしておかないといけないだろうな、と感じていました。
8月のコロナの一件をまとめ終えると、ノロウィルスの吐物処理研修に向けての準備が始まりました。吐物処理のマニュアル、というのはあるものの、吐物処理セットもあったはずなのに見つからない、という惨状。
吐物処理のマニュアルの見直しから始まり、研修の準備を介護さんと一緒に進め、やっと終わるとおもったその研修の日、施設でのマニュアルで採用されていた泡ハイターが、全く吐物に広がってかからない、という悲惨な結果となり、マニュアルの再検討をおこなって、写真を撮り直したりしてようやく完成しました。
半分同時進行で、コロナに関してもマニュアルを整備して、調べて調べて、作り直しては、またやり直し、みたいなことを何度か繰り返して、ようやく完成し、各部署に配布しました。
\\やっとできたーーーーーー!!//
打ち上げをしよう。
今日こそはもう打ち上げをしよう。がんばったじぶんを褒めよう。
でも、疲れすぎて、夜は寝てしまい、楽しみは翌日の休みの日にとっておくことにしました。もう、眠くてたまらなかったんです。
リ・スタート
やりたいこと、やろう!
と決めて、朝の散歩は飛ばして、ブログを書いたら、やろうーと、書き終えたパソコンの電源を切って、スマホを見たその時でした。
「職員に陽性者が出ました。8時頃から会議です」
時計を見ると8:30。
まじか。
ほんとうは、休み。でも、行かなきゃいけないだろうな、とおもって、朝ごはんも食べず薬も飲まず、急いで準備して出勤してきました。
なかなか、たいへん。
世間ではコロナはもう終息しそうな雰囲気もある中で、高齢者施設ではやっぱりまだ敏感でピリピリします。
こころが揺らがないための、訓練かなぁ、とおもうようにして、乗り越えられるよう頑張ってみます。
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