「あれ? …どこやったっけ? ここに置いておいたはずなのに」
床に山積みになった書類や衣類をのけてみるものの見つからず、置いてあるはずの場所にも見つからず、イライラして「もういいや!」ってなったり、「買っておいたはずなのになー」と思いながらも見つからないから、また買う。
なんてことは、しょっちゅうありました。
探すことがストレスで、片づけてはみるものの、しばらくすると「あれどこにしまったっけ?」となる始末。
とりあえず置いておこうとすぐに処理できない書類や、読みたいとおもって買ったものの読めていない本、やりかけのものがどんどん積み上がっていくと、どんどん圧迫感も感じ、イライラもするようになっていきます。
「1日1捨を100日続ける」という100日チャレンジに挑戦中、捨てるものがなくなってしまったように感じて、いろいろと見ているうちに何度も現れたのがこの本でした。
「ガラクタ捨てれば自分が見える」カレン・キングストン著
そう、断捨離で人生を変えているひとたちは、みんなこの本を読んでいたのです。
断捨離は、マインドフルネスである。
今流行りのマインドフルネス。
この本を読んでいると、断捨離はマインドフルネスなんです。
もちろん、2002年に翻訳されて日本で発売されたこの本の中で「断捨離がマインドフルネスである」なんてことは書かれてません。
でも、伝えていることはマインドフルネスです。
カレン・キングストンさんはなんて言われているか。それは、「家の中に溢れているものは、8割がガラクタである」ということです。
いつか使うかもととっておいたウェットティッシュ(カピカピになっていませんか?)
たくさん勉強して頑張ってきた参考書類や賞状
親や親戚や義理の両親からいただいた好みではないいただきもの。
そういうものたちは、全部、過去や未来への不安や執着なんです。
参考書類や賞状を見て、過去がんばったじぶんを誇らしく思えるし、未来に起こるかもしれない不安を握りしめているんです。
そういうもので埋め尽くされていると、大切なものが見えなくなる。
目に入るだけで罪悪感を感じさせるようなものを手放したら、気持ちが晴れやかになって前に進める人が多かった、と話しています。
不安や執着を捨てることで今、ここにいられるようになる。
そう伝えています。
マインドフルネス瞑想でも、頭の中のごちゃごちゃや不安や恐怖は瞑想をすることで今ここに集中しよう、というものですよね。
そうすることで頭の中がスッキリ整理されます。
断捨離は、モノ版のマインドフルネスなんだろうな、と感じます。
読んでいると片づけたくてうずうずし始める。
「片付けることでこんな変化が起きたと報告の手紙をいただきました」などの事例も多く紹介されていて、難しいことが書いてあるわけではないし、おもしろいので早く読みたい、とわくわくしながら読んでいました。
でも、どうしても途中で本を閉じたくなってしまうんです。
なぜなら、今すぐにでも片づけたくなって、うずうずしてしまうからなんです。
片づけるとどんなに世界がクリアになるか、
片づけることでどんなふうに人生が変わっていくか、
そして、今どれだけの「ガラクタ」で部屋が占領されているのか。
ずいぶんスッキリしてきたはずの我が家でも、まだまだガラクタで溢れている。
今すぐにでも手放したい。
そういう衝動に駆られるんです。
じぶんを信頼できるようになる。
「いらないものを後生大事に持っているのは、必要な時に必要なものを与えてくれないのだろうと、天に向かって不信のメッセージを送るようなもの」
とカレンは言います。
いつか必要になるかもしれない、いつか使う時が来るかもしれないものって、不安の象徴ですよね。
そんなものなくても大丈夫。
これがあるから自分ががんばったって思える、というものも、そんなのなくても大丈夫。
だって、そんな象徴がなくたって、がんばったことはじぶんがよく知ってるんだから。
ひとつひとつに象徴されているものを、「そんなのなくても大丈夫」と手放していくと、じぶんを信頼できるようになっていきます。
断捨離で得られるものって、大きいです。
まだまだ、きっともっと変化していく。
変化していくには重い荷物は不要です。
軽やかに次のステージに移っていくために、年末に向けて読んでみるのはいかがでしょうか。
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