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病院時代に身につけておくべき3つのこと

ずっと病院ではたらくとおもっていたかと言うと、そうでもなくて、かといって施設ではたらくことなんて全く想像もしていませんでした。

でも、いつかは実家に戻るだろうなとおもっていたので、人は想像する通りになんとなくは進んでいくんだろうなとおもいます。

高齢者施設ではたらくとは、想像もしていなかったので、実際にはたらいてみて、病院時代に身につけておきたかったこと・身につけておいて良かったとおもうことがあるのでそのうちの3つを挙げていきます。

目次

①褥瘡のこと

褥瘡は、病院ではたらいていた時は、正直そんなにひどいものを見たことはありませんでした。

最初の3年間は、動ける人が多かったし、次に長くはたらいた場所は看護師の人数が多かったので、2時間おきの体位変換もどこかに負担がかからないような体の向きや足の置き方とかも丁寧にしていました。

ときどき褥瘡のある患者さんが入ってきて、指導を受けながら処置をすることはありましたが、そもそも長期間滞在する場所ではないので、いる間だけ指導に沿って処置をする、というくらいでした。

在宅の分野にいると、当たり前ですが、褥瘡は発生します。

寝たきりやそれに近い状態で家にいると、ご家族はやっぱり2時間おきの体位変換なんてできないし、ズレなんて知識もない。

施設も似たような感じで、体に負担が起こらないように体を整えるための物がない。そもそも、拘縮も進んでいるし背中も丸くなっているし、股関節も硬くなって内股で固まってしまうんです。

丁寧に体を動かせる環境にある、病院と違って、動かせないから拘縮は進み、物はないからしっかり除圧できない。

そうなると、発見した時にはまあまあひどい褥瘡になっていることもあります。

褥瘡の本を買って勉強したりもするけれど、本だけでは周りに伝えながら現場に取り入れていくのは難しく、やっぱりちゃんと医療の現場で学んでおけばよかったとおもうことの一つです。

②経管栄養・栄養のこと

高齢者施設の中で、医療職として関わるものの一つが経管栄養です。

高齢者施設って、慢性期で栄養メニューも決められたものでいいんだろうとおもっていましたが、大きなまちがいです。

病院から提示されたメニューでそのまま過ごせる人もいれば、嘔吐・下痢が出てきて、メニューや投与方法を検討せざるを得ない人も多くいます

そう、多くいます。

これも本当に知識不足で、勉強しないといけないなとおもっていることの一つです。

勉強しなきゃいけないことがいっぱいです。。。

経管栄養もそうだけど、低栄養とか今問題になっているフレイル、とかもそう。

認知症になると、食べられない人も出てきたりして、老衰にいく過程で食べられないのか、またそうだとしてもできるだけの食べられる工夫はします。

その時にどうしたら食べてもらえるかとか、体重減少に対してどう対応していくかとか、難しいなと思う問題がたくさんあります。

この辺りは、NSTチームとかに入ってないと特に触れにくい分野でもありますけどね・・・。

③リーダー業務

これは本当に、経験しておいてよかったなと思います。

小さい組織だと、システム自体が整っていなかったりして、この業務を誰に何で伝えるとどこに運ばれていってどういう流れで提供されるようになるのかとかっていうところが曖昧だったりすることも多いんです。

同じ職種の中でもそうだし、たとえば2人しかいない時にリーダーが決まってないと誰がその日の重要事項を判断して決定していくのか、ってことが決まってなくて、誰も動いてない、なんてことも。

組織の中で、リーダー業務を経験しておくと、全体を見ながら自分はどう動くべきなのかとか、いつまでにこれをしないといけないから、みたいな業務の優先順位をつけたりできて動きやすくなるんです。

病院を経て施設や在宅分野にいくべき圧倒的理由

いきなり高齢者施設でも働けなくはない、かもしれない、とは思いますが、わたし個人的には高齢者施設ではたらくなら、絶対に病院を経てからにするべきだとおもっています。

絶対に、病院を経て施設に行くべき圧倒的理由は、経験です。

正直、資格って、どの資格もそうですが、とった時点では一般人となんら変わりないとおもっています。

看護師として就職した初日に、

「さ、今日からあなたは看護師よ。採血してちょうだい」

と言われて、人に針刺せますか?

人の体に薬打ち込めますか?

特に、高齢者施設には、医師がいないことがほとんどです。

病院に行くべきか、様子を見るべきか、そこにいるあなたが判断しないといけないんです。そう思うと、けっこう責任重くないですか?

「え、その人のこと知らないけど、それ、脳梗塞じゃないですか?」

って、おもったことがあります。

心配なら全部病院に行けばいい、と言うのは素人と同じで、ちゃんと医療職として考えて、これが疑わしいから病院に行こう、と判断しないといけないんです。

褥瘡の時にも書いたけど、知識だけでは適切な判断をするのには不十分なことも多いです。

知識だけでは判断できない、塩梅みたいな部分を経験で身につけていくんだと思うんです。

わたしは、今から病院に戻ることはしないけれど、まだ、病院ではたらくことができるなら、絶対的に経験を積んでからがいい、とおもいます。

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