MENU

検査祭りのはじまり

ようやっとのことでSLEと診断され、入院となったのですが、ほんとうの試練はここからがはじまりだったのでした。

SLEは、「全身性エリテマトーデス」というその名の通り、全身に炎症が出てくる可能性のある疾患です。それで、診断のためにも、どこに炎症が起きているかを知るためにも、入院してから1周間は検査に次ぐ検査でした。

目次

アラフォーが泣いた、骨髄穿刺

入院前に受診した血液内科の先生からは、ある数値の結果を見てからその結果次第で骨髄穿刺をしましょう、と言われていました。ところが、膠原病内科の若主治医は「骨髄検査をします」とだけ言われたのです。

「血液内科の先生はこう言われましたけど?」

と聞くと、

「膠原病内科はするんです」(ほんとうにこれくらいの言い方)

と。えええー・・・とこちらが引くような冷たい言い方。大きい病院なので、外来主治医である上の先生の下に若主治医と研修医が担当になったのですが、この若主治医がものすごく冷たくて、ほんとうに悲しい思いをすることが多かったです。。

SLEで骨髄穿刺をするのは、わたしのように、血液検査に異常が出ている場合、白血病などとの区別をつけるために行われます。

骨髄穿刺当日、部屋に入ってきたのは膠原病内科の若主治医!!!

ずいぶん昔だけど、介助についたことはあるものの、じぶんがされるとなると話は別。怖くて怖くてしかたありませんでした。

「先生、怖いです・・・」

というと「そうですかー」

あまりの共感力のなさに絶句したこの数分後、あまりの激痛に絶叫することとなるのでした。

ふつう、どんな検査も声かけをします。

「今から消毒しますね。ちょっと冷たいですよー」

「今から麻酔をしますね、ちょっとチクッとしますね」

「刺したあと、ちょっと引っ張られるような感じがしますからね」

などなど。

ですが、そんな声かけはほとんどなく、始まっていきました。この時点で恐怖急上昇なんですけどね。

そんな恐怖MAXの状態で、左の骨盤の骨に刺されたのですが、もう、左の足がせんべいをパリって割ったみたいな、骨が割れるんじゃないかっていうくらい痛くて、声を出して泣き叫びました。

骨髄穿刺ってこんなに痛いのかと思ったのですが、次にやってくれた女医さんのときには全然痛くなくてあっという間に終わりました。きっと手技の問題なんですね。声かけも、ていねいにしてくれて、ほっとしました。

安静がツライ、腎生検

心エコーや造影CT、胃カメラや頭のMRI、腹部エコーなど、もろもろの検査を終えてやってきたラスボス的検査、それが \\ 腎生検 // だったのです!

腎生検は、腰のあたりに針を刺して腎臓の細胞を取って調べる検査。

といえば簡単ですが、血流が豊富な臓器なので、しっかり血が止まるように、次の日の朝までベッド上安静となります。それもただの安静ではありません。刺したほうの足、右側の腰のあたりに刺したのなら右足、をぜっっっっっったいに曲げてはいけないのです。

なんなら、検査後しばらくは両足とも。

からだの向きを変えるのもしちゃいけない。

ご飯を食べるときも真っ平らのまま。

・・・そう、トイレにも行ってはいけません。

つまり、おしっこの管を入れて検査に臨むことになるのです。(泣)

ひとにはあんなに入れてきたおしっこの管。気持ち悪いだろうなとは思っていたけど、あんなに激痛だとは想像もしておらず、痛くていたくてたまりませんでした。

でも、そんな痛みもまだまだ序の口。

安静時間に音楽でも聴こうとスマホとイヤホンをすぐそばに準備していたものの、しだいに腰が痛くなり、音楽どころでは全然ありませんでした。

腎生検で準備しておいたほうがいいもの

①つきそいの人

腎生検は、看護師人生でも経験したことがなかったのでどんなものかいまいちわかっていませんでしたが、例の親戚のすすめで親に付きそいで来てもらうことにしていました。

腎生検は、検査後の真っ平らな状態での安静が絶対必要。食事もその姿勢のまましなければいけません。看護師さんが食事介助してくれたりもするのかもしれませんが、遠慮してしまうしゆっくり食べられません。

やはり気心の知れたひとに付き添ってもらったほうが、安心です。

②ストロー付きのコップ

何度も言うように、腎生検後は真っ平らで安静必須。飲み物もそれで飲まなければいけないので、ストローなどで飲めるように準備しておくことは、絶対に必要です。

③音楽など

音楽など、と書いておいてなんですが、わたしは大好きなアーティストの音楽を聴こうとしてみたものの、安静の時間が長くなればなるほど、イヤホンから流れる音楽に耳を澄まして癒やされることはありませんでした。(なかったんかい)

でも。どうがんばっても、つらいこの安静時間を耐えなければいけないんです。この時間を耐えなければ待っているのは大出血です。って脅すなって感じですが、ここをがまんして通過しなければどこにも進むことができない。ならば、なんとしてでも耐えなくちゃいけない。

わたしの場合は、ほぼ耳に入ってこなかったけど、それでもないよりはあったほうが絶対マシです。

④ハンドタオル

腎生検はツライんです。それも仰向けになったまま、耐えなくちゃいけない。そんなつらいとき、顔を覆うために、そして辛くて辛くてたまらんーーーと握りしめるために、ハンドタオルもあったほうが良いです。きっと。

以上、腎生検で準備しておいたほうがいいもの4選でした。参考になれば幸いです。

あんなこんなつらい体験ですが、乗り越えたから今があるのです。

阪神・淡路大震災のとき、防災心理学者の林春男さんはこう言われたそうです。

これだけの大きな災害を体験されたのです。皆さんは今後の人生を、この体験を抜きにして生きていくことはできないでしょう。

しかし、この苦しい体験からもまた、人はなにか貴重なものを得ることができるのだと思います。

「心の傷を癒やすということ」安克昌

振り返ったときに「あのときはツラかったー!」って笑っている未来に行きましょう!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次
閉じる