最近は、久しぶりの新人指導の担当になって、ここ数日はホットカーペットに横になって気づいたら夜中の2時、みたいな生活を送っています。
ぐったり。
新人といっても、看護師免許取り立てのぴっかぴかの新人さんではなく、病院での仕事の経験者さんです。
教えるのが好きかもしれない。
高齢者施設では、医師がいつもいるわけじゃないので、看護師の判断に任せられていることがけっこうあります。
・・・けっこうあるんです。
施設ではたらき始めたばかりの頃は、
「え? それ勝手に決めてるの?」
「え? それ看護師で考えてやるの?」
と、看護師の業務の範囲を超えてるんじゃないかと疑心暗鬼になったことも、たくさんありました。
ただ、経験を重ねてみると、ある程度の指示というのが医師からは出ていて、遊びの部分のようなところを医師と相談しながら決めていった部分があって、その遊びの部分のようなところを見て「看護師が勝手に判断しとるやん!」とビビった部分であることがわかったのです。
だから勝手に薬剤を入れているわけでも、勝手に点滴をしているわけでもなく、「こういう時にはこうしてね」という、病院では考えられない口頭指示(口で言うだけの指示)で動いていたんですね。
病院では口で言うだけでは発音が似ていて聞き間違えることがあるので、基本書いてもらうので、口頭指示ってあまりないんです。
そんな感じで、先生からの指示のもと、点滴をしたりするんですが、それだけじゃなくて医師がいつもいないってことは、看護師の責任ってその分大きくて、何かあったらすぐに先生に診てもらえないんです。
だから、「様子を見る」のか「すぐに病院に受診する」のか「嘱託医の診察や指示を待つ」のか、全て看護師が考えます。
こわ!
ということはですよ。
資格をとったばかりの看護師ではなかなか難しいのが現実です。
訪問看護師でも今では新卒でも受け入れてくれる教育体制の整ったところもあるみたいなので教育する側の腕次第な部分もあるのかもしれませんが、経験ってやっぱり大事。
こういう時に専門の先生はこんな指示を出していた、ってこととか、経験的にこの病気はこういう症状が出てたな、とか、こういう症状の時って危険だった、とかっていうことが経験上わかっているのと、教科書的な知識しかないのとでは変わってきます。
その点、今回指導している方は病院での経験があるので、理解がスムーズな部分はあります。
ただ、やっぱり病院と施設では、医療と介護と言う枠組みは違うし、システムも違う。看護師がメインで動いていた病院から、介護士さんがメインで動く施設での動き方も考え方も必要な知識もけっこう違うんですよね。
施設の業務を伝えるだけなら誰でもできるけど、正直入ってみてさっぱりわからなかったその部分を伝えることで、業務の理解も進みやすくなるんじゃないかなーと思っていて。
だけど、その人にわかりやすく伝えていくのは難しいな、と感じています。
でも、伝えるのって好きだなってことも、同時に思う。
完全にストレスや疲れを感じているなって言うのが、肌にも体にも出てきていますが、教えるのっておもしろい。
少しでも理解しやすく伝えられていたらいいな、と、指導担当と言われてから、何も準備することなく指導しようかなと思っていたのに、やり始めたら「あれも作ろう。これも作った方がいいかな」と、自分の時のことや、過去の他の人が指導されていた時の状況のことを思い出しながら、作っている自分がいます。
やり始めたら進むってほんとうですね。
これまでの指導者さんへの感謝。
教えるのがもともと好きだったかどうかは、自分でもよくわかりませんが、これまでお世話になった指導者さんからの教えが根底に残っていることは確実です。
看護師は、プリセプター制度と言って、職場に就職してから1年間はマンツーマンで指導者がつきます。というか、わたしが新人だった頃はそうでした。
だんだん制度が変わって、今は違うかもしれませんが。
新人で入った時のプリセプター(指導者)は、3年目の先輩でした。
次に入ったところでのプリセプター(指導者)は何年目かはわからないけどベテランさんでした。
どちらも、熱心にそして丁寧に指導してくださって、毎日勤務の終わりには振り返りをしてもらって、「今日はうまくまわれなかったから、次はこうしようと思います。」みたいなのを聞いてもらったり、そこでアドバイスしてもらっていました。
ストレスで鼻血を出すことも多かった新人時代ですが、笑、でもおかげでふりかえりの習慣もついて、次に活かせるようになっています。
教わるこちらも頭がパンパンで大変だったけど、指導者さんも自分の時間を使って指導してくださっていたので、ものすごく大変だっただろうなと思うと、すごく丁寧に指導してくださったことって、本当に感謝しかないなと思っています。
たくさんの先輩方に教えていただいたことを、伝えていけたらいいなと思っています。
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