MENU

難病とともに歩く。

インスタグラムでここ最近、SLE(全身性エリテマトーデス)関連の方がフォローしてくださることが増えてきたので、じぶんがSLEになった時のことを思い出してみました。

目次

発症したのは、人生のリセット期だった。

SLEになったことが、人生のリセットだったとかそんな話ではなく。

「じぶんの人生、ここからどうするの?」

という、問いかけを何度も何度もくり返していた時期でした。

というのも、看護師になって、病棟業務の忙しさに圧倒されていたのです。新人看護師として配属されたのは、血液内科・呼吸器内科の混合病棟。

大学病院でありながらも、これ以上の治療は難しいと言われる患者さんもいたし(それは医療の限界だから仕方のないことではあるけれど)、働き盛りの30〜40代の患者さんもたくさんいました。

人生に突然降ってきた『病気』と向き合いながら、これから起こりうる未来への不安とか仕事のこととか家族のこととか、患者さんにはそれぞれに抱える大きな問題があるんです。

でも、そんな不安を吐き出してくれるその時でさえも、血圧測定なんかに5分もかけていられない。

「また来ますね」

不安に寄り添えない。寄り添うことができるのに、寄り添う時間がない。この人たちの人生をサポートしたいのに、できない。

じぶんがやりたい仕事に集中するには、病棟業務は多すぎる。かといって、それを仕事とするには、職種がない(と思っていた)。

だったら・・・自分で仕事をつくるしかないのかも。

そう思うようになっていったのです。

とはいえ、仕事として始めてみたものの、行きたい方向とは別の方向に向かっている感じがして、これは違う、と一旦やめました。

正社員だと副業が難しかった時期で、挑戦してみたかったわたしは、仕事を辞めてじぶんの仕事をはじめてみたのですが、お金も底をつき、まずは生活を安定させようと実家に戻り、実家近くの施設で働きはじめたところでした。

入院中は、じぶんと向き合う時間

薬を飲んでも良くならなかった、体調不良の原因がわかったことで、診断名がついたことは正直ホッとしたことでした。

入院中は全てスムーズにいったわけではなく、不安も恐怖もステロイドによるハイテンションな日も(正直これは本当怖かったー。)あったし、何なら採血の結果に一喜一憂していました。

でも、この時間は、じぶんと向き合うための時間なんだ、と思いました。

入院中は、ひたすら、病気について勉強したり、本を読んだり、どうしたいのかを書き出してみたり、そして、瞑想したりしていました。

あまりにも書きすぎて、手が硬直して文字が書けなくなるほどに。苦笑

それでも、今しかない、って思ったし、再始動するにあたってちょっと待てって、神様に与えられた時間なんじゃないかな、と思ったのです。

来る日も来る日も、この時期に学ばなくちゃ、と本を買いまくりました。アマゾンだと病院内のローソンに届けてもらえるので、必要なものも、欲しい本もアマゾンで買い、ひたすらローソンに受け取りに行く日々を送っていました。

やっぱり、ターミナルケアがしたい、と気づく。

わたしが看護師になったのは、「ナースのお仕事」の影響だけど、ホスピスで働きたいと思ったのは、「僕のホスピス1200日」という本を読んだから。

そして、ホスピスで働きたいと思うものの、ホスピスで働く!という気概が保てず、流れ流れて、高齢者施設で働くことになったのです。

でも、その少し前に、デイサービスで働いてみて思ったのは、高齢者って、大きな意味でいえば『人生のターミナル』。

そこに関われるのはやっぱりおもしろいかもしれない。

救急車で運ばれてきた患者さんが人工呼吸器をつけたり、手術をしてたくさん点滴をぶら下げて帰ってきた人たちへ、丁寧なケアをすることも、みんなで一つの場所に向かって一気に手を合わせるような感覚がある急性期も楽しかった。

でも、人とじっくり関われるってすごいことだな、そういう場所で働きたいな、そう思いました。

どう生きるかは、じぶん次第。

病気になったばかりの人たちや、症状に苦しんでいる人たちに、「病気を受け入れよう!」とか言うつもりは毛頭なくて。

辛いのは辛いよ。

しかも、外見上わからないしわかりにくいし。

でも、やっぱり、残された時間があるなら、その時間を泣いて過ごすのはもったいないな、とも思うのです。

じゅうぶんに泣いた後で、少しでもじぶんと向き合って、本音に気づいてあげられたら、本当にすばらしいなぁと思うんです。

以前に比べて、体力はもう全然ないし、何かをするにも不安がつきものだったりもするけれど、今のない体力でどう遊ぶか、どう楽しむか、って考えています。

疲れやすい病気だけど、じぶんを研究しつつ、人生を楽しまなくちゃ、と思っています。

よかったらご一緒にどうでしょう?

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次
閉じる