ふと学生の頃に先生がしていた話を思い出しました。
「銀行とかの窓口は、若い子が一番前で対応するけど年をとるごとに後ろに下がっていく。でも、看護師という仕事は、年をとってからの方が前に出るようになるんですよ。」
活躍する、だったか、前に出るだったか、最後のことばははっきりとは覚えてないけれど、一般の企業や若い方がもてはやされる職種とちがって、看護の仕事は、年齢と経験を重ねることでできることも増えていく、というようなニュアンスだったようにおもう。
それは、現場にも出ていないほど若くて未熟なわたしたちにとって希望のことばだったし、臨床ではたらくようになって全く通用しない己の学びに絶望したときに、立ち直るための微かな支えになっていました。
でも。
そこそこの年齢と経験と重ねた今、このことばがプレッシャーに感じるようになってきました。
このまま10年はたらくわけにはいかない。
もともと、施設看護師としてもし10年働いたとして、そのときに何も身につけてない、なんてことはじぶんの中ではあり得ない、とおもっていました。
認知症についてなのか、老年看護についてなのか、何かはわからないけれど【じぶんのスキル】と呼べるものを身につけておきたい。
そう思っていました。
でも、施設看護師の仕事の中で、起こってくるできごとは病院では出会うことのなかった症例だったり、人間関係だったり、職種との連携だったりで、毎日をこなすことが精一杯。
さらにいうと、気分転換して明日に向かうことが精一杯。
どれだけ。
メンタル弱めなので、キャラクター的に口調がきつめな人のことばや皮肉なのか嫌味なのか当てつけなのか・・・・みたいなことばに落ち込むこともけっこうありました。
看護師として働いていたときにはそこまで感じなかったような感覚も。
とにかく毎日をこなすことが精一杯で、仕事の教材に投資するよりも気分転換に投資しないとやっていけない。
そう思ってなかなか手を出せずにいたのですが、ようやく、看護雑誌の定期購読をすることにしました。
「臨床老年看護」です。
専門雑誌ってまあまあ高い。
気になる特集の時だけ買ったりする雑誌もあるのですが、この雑誌は年間購読のみで、単発購入ができないようになっています。
なんてこと。
昨年秋のパーキンソン病の特集も気になっていたので、そこから1年間の年間購読にしました。
でも、インターネットでは調べるのには限界があるし、情報が本当なのかどうなのか、信頼性を確かめることにもけっこうな労力がかかります。
ブログの記事、とか、SNSでの投稿、とか、「こう言っていた」だけでは業務を進めることはむずかしい。
その根拠は?
それはどのガイドラインに載ってるの?
どのガイドラインの文言は・・・?
本を買わないと見れないのかーーーー?
オンラインで見れるけどその文言が載ってないーーー。
みたいに、調べること数ヶ月、何ていうことは良くよくあるのです。
迷った挙句に定期購読をすることにしてみたのですが、想像していた以上に良さそうです。
雑誌は、本になる前に世の中に出てくるもの。
記事がたまれば本になるかもしれないけれど、それが出るのはもっと後になってから。
やっぱり専門的な知識は、専門書でインプットしていくことが必要だなと感じました。
そして何より、
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わくわくする!
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早く購読すれば良かったー、とおもっています。
まだ、できることがある、って希望です。
10年後に後悔しないために、今できることを見つけていくために、より良いケアをするために、
そして何より、
希望をつかみにいくために、
看護師として精進していこうとおもいます。
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