はじめまして、SLEナースのumiといいます。
2016年に自己免疫性肝炎(AIH)を発症し、2018年には全身性エリテマトーデス(SLE)、シェーグレン症候群を発症し、今は高齢者施設で看護師をしています。
SLEという難病にかかるなんて思ってもみませんでしたが、看護師を20年ちかく経験してきた上でじぶんに起きた『患者体験』で得たことをぜひ伝えられたらとおもってブログを始めることにしました。
SLE 〈 全身性エリテマトーデス 〉とは?
SLEというのは、全身性エリテマトーデスという病名の略語で、指定難病に登録されていて、日本でも6〜10万人の患者さんがいる病気です。
systemicとは、全身のという意味で、この病気が全身のさまざまな場所、臓器に、多彩な症状を引き起こすということを指しています。lupus erythematosusとは、皮膚に出来る発疹が、狼に噛まれた痕のような赤い紅斑であることから、こう名付けられました(lupus、ループス:ラテン語で狼の意味)。発熱、 全身倦怠感 などの 炎症 を思わせる症状と、関節、皮膚、そして腎臓、肺、中枢神経などの内臓のさまざまな症状が一度に、あるいは経過とともに起こってきます。その原因は、今のところわかっていませんが、免疫の異常が病気の成り立ちに重要な役割を果たしています。
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つまり、自分の免疫が暴走して自分の細胞を攻撃してしまう病気で、全身のいろんな場所で炎症がおきてしまうのです。その結果、関節が痛くなったり、腎臓に炎症が起きて体がむくんだり、熱が出たりします。この病気に特徴的なのが、顔の出る蝶形紅斑と呼ばれる、顔の赤みです。
どんな症状が出たの?
とはいえ、イメージはつきにくいですよね。
わたしも看護師とはいえ、大学病院の血液内科・呼吸器内科、市中病院のICU、リハビリ病院、デイサービス、重度認知症デイケアなどで経験を重ねてきましたが、SLEの患者さんと出会ったことはありませんでした。
わたしは、それよりも前に自己免疫性肝炎(AIH)を発症していました。これもおなじく、自分の免疫が暴走して、肝臓を攻撃してしまう病気です。
AIHで通院していて、2018年年明け頃から白血球の数が少なくなってきていました。正常範囲が4000〜8000くらいなのに、2000〜3000前後でしょうか。明らかに少なくなってきている。どうなんだろう?と主治医には聞いていましたが、「ちょっと様子を見よう」と言われていたし、「定期的に通院しているんだから大丈夫」と思い込んでいました。
2018年の9月、今の施設に転職しました。
9月の3週頃から手の甲に赤く少し盛り上がった湿疹のようなものができ始めました。皮膚科では湿疹だろうと言われ、ステロイドを処方されました。その湿疹は気づいたらなくなっていました。
ところが。
2018年10月。
昼ごはんに持っていっているお弁当が食べられなくなりました。当時は、親が作ってくれた弁当だから、と無理して食べていましたが、朝や夜ごはんはどうがんばっても全部は食べられない。そんな日が続いていました。
そして11月。
徒歩30分の距離が歩けなかったのです。
徒歩30分くらいなら、いつもなら歩けるはず。途中の公園で座って休憩しないと歩けない。体力なくなったなぁ、くらいにしか思っていませんでした。
12月4日。突然39.4℃の熱が出ました。
熱が出てすぐに病院を受診したため、翌日もう一度近くの病院を受診しましたが、インフルエンザはやはり陰性。肺炎みたいだからと薬を処方されました。
でも薬を飲んでも、熱が下がっては上がり、息苦しさやからだのだるさも一向に良くなっていく気がしませんでした。座ってたほうが息がしやすくて、職場に置いていたた聴診器を取りに行って自分の胸の音を聞いたりしていました。音の記憶はありませんが、体感的に薬が効いている気はまったくしませんでした。
12月6日、そこで地域の中にある総合病院を受診しました。
ところが、そこで言われたのは「様子をみましょう」ということでした。
肺炎の薬を飲んでいるのだから、聞いてくるでしょう、というのです。採血、レントゲン、CT、検尿をしてもそれ以上のことはわからない、と。そこで一旦家に帰ることにしました。
それから3日間。熱は上がっては下がり、また上がる、を繰り返すのです。それは週末。からだが良くならない不安と息苦しさで、どうしたらいいんだろう、とひたすら考えました。
そして12月10日月曜日。
まだ良くならない! もういいでしょう! と思ってもう一度病院を受診しました。そこで言われたのは「診れません」ということばだったのです。
つづく。
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