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ちいさくなった等身大のじぶん

「あの人みたい」

息を切らしながら働いているじぶんに対して、嫌悪感がはしった。

「忙しい、忙しい。まだあれも終わってない!」と職種の違うわたしたちに対して当てつけのように言いながら仕事をする、あのひとみたいにまわりのひとに当てつけているような気持ちになった。

目次

じぶんに嫌気がさす瞬間。

朝から仕事が詰まっていて、動ける時間がない中で、やらなきゃいけない仕事にようやく手をつけることができたのは、もう午後の14時をまわったところでした。

ふつうにやっても2時間はかかるその仕事は、できればあと1時間半後には終わらせたい。

じゃないと、1時間半後には次の仕事が待っているからだ。

考えれば考えるほど焦る。

でも、絶対に終わらせたい。時間内に仕事を終わらせないと、疲れが残ってしまうから、絶対に時間内に終わらせたい。

気合を入れて、また歩き出すものの、時計が進むスピードに仕事の進み具合が追いつかず、気持ちが焦る一方だ。

焦って、急いで仕事をこなしているからこの2月に汗だくになっている。

・・・にもかかわらず、「ちょうどいいところにいた」と言わんばかりに仕事を振られて、思わずため息が出て嫌な顔をしてしまう。

重いワゴンを持ち歩きながらせっせと歩いて周り、そして、その間に振られた仕事をするために省略できる時間は省略したい、と走ったおかげではあはあと息が切れる。

「うわ、あの人みたいだ」

忙しいアピールをして、まわりに当てつけているような気持ちになって、そんな自分が嫌になる。

SLEになって等身大のじぶんが小さくなったように感じることが多くなった。SLE(全身性エリテマトーデス)という病気は、寛解していて薬でコントロールができていても、けっこう症状が残っていたりします。

関節が痛いというひともいるし、すぐに疲れてしまうっていうひともいて、その症状は、ほんとうにひとによってさまざま。

その中でやっぱり一番存在が大きくて、周囲からの理解を得にくくて、そして、じぶんにとってもいちばん嫌な症状が、疲れやすさ、です。

SLEになって、体力は落ちたし、疲れやすくなった。

今までだったら大丈夫だったような、たった1時間の運転でも体調によってはしばらく車の中で横になっていないと歩き出せないほどぐったりすることもある。

せっかくの休みの日に、1日中横になって過ごすこともある。

今までだったら、休みの日に1日家でゴロゴロして過ごすことなんかなかったのに。

そう思って、泣きそうになったことも何度もあった。

今までだったらできていた仕事と遊びのペース配分がうまくいかなくなってしまったことに、戸惑いと悔しさでどうしようもなく悲しくなる。

そんなとき、きっとわたしたちは、じぶんのことを責めていることが多い気がします。

責めるより、労おう。

なんでできないんだろう。

なんでこれくらいで疲れちゃうんだろう。

がんばって、完璧にこなそうとしているじぶんがいて、それができないじぶんを責めているんですよね。

完璧にっていうのは意識できていることもあれば、無意識におもっていることもあります。

なんでイライラしちゃったんだろう。

なんで嫌な顔しちゃったんだろう。

なんであの時、・・・なんで・・・。

しょうがないじゃん、がんばってたんだもん。

と、じぶんのことを責めたくなるきもちを一旦横に置いておいて、大事な親友をなぐさめるように、声をかけてあげてみる。

しょうがないじゃん。

あの時はそれが精一杯だったんだよ。

がんばってたじゃん。

わたしなりにがんばってた、それが、等身大のじぶんなんだよ。

ちいさくなった、等身大のじぶんに◯をしましょう。

病気になって、等身大のじぶんが小さくなったような気がしてしまう。無理ができなくなったような気がしてしまう。

でも、だいじょうぶ。

がんばろうと思えばがんばれてしまうから、からだがこれ以上がんばらないで、と守ってくれている。

だから、これでいいのだ。

バカボンのパパの言うとおり、これでいいのだ。

だいじょうぶ。

だってわたしたちは、まだ生きてるんだから。

生きてるだけで花マルだよ。

生きてるだけでじゅうぶんがんばってる。

だから、じぶんのこと責めないで、労ってあげましょう。

わたしたちはまだこれからも、生きていくんだから。

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