「もう嫌だ・・・」
じぶんの中でなにかがいっぱいになった時、とつぜん断捨離欲がぐんとあがることがありませんか?
周期的なのか、ときどきそんなタイミングがやってきて、ある程度は断捨離します。でも捨てきれない。捨てる時も、「もういらない!」と捨てるから、スッキリはするものの、気がついたらまた、ものが山積みになってしまうの繰り返しでした。
断捨離の提唱者、やましたひでこさんの動画なんかを見ていると、『ものを通して心を見る』のようなことを言われていて、おもしろいなと思いつつも、じぶんが捨てるものを通して何かを発見するとかってことはありませんでした。
資格本に潜んでいた「完璧でなければいけない」
1日1捨をするようになって、それも「100日チャレンジ」として仲間としているので、捨てるものがなくなったからといって、終わりにするわけにもいかない。
捨てるものがなくなったからといって、部屋が居心地が良くなったかといえば、「前よりは良くなったけど・・・」というくらい。
じゃあ、どうすればいいのか。
「1週間で8割捨てる技術」という本を読んでみたり、「限りなく少なく」豊かに生きる(これは途中で休憩中)を読んでみたり、断捨離動画を見てみたり、「ガラクタ捨てれば自分が見える」を読んでみたり。
そうしているうちに、少しずつですが、見えるようになってきました。
ものに現れる、じぶんの心理が。
以前にも書いたんですが(「こうあるべき」を手放す)FP3級の本。
これは、教養くらい知っていなくちゃな、とおもって買った本です。別にFP3級の資格をとってどうこうしようという気はさらさらなくて。
でも、お金の知識に疎いのはおとなとしてどうなのだろうか、と考えたわけです。
それは、「完璧でいなければならない」というドライバーと言われる心理が働いているんですね。
心理学では、親がこどもに与える「ドライバー」「拮抗禁止令」と呼ばれる5つのものがあると言われています。親から子どもへ、ことばや態度でメッセージとして与えることで、子どもをさまざまな行動に駆り立てるようになります。
1.完璧でなければいけない
2.期待に応えなければいけない
3.一生懸命努力しなければいけない
4.強くなければいけない
5.急がなければいけない
これは無意識にじぶんの行動を駆り立てます。子どもの頃に植え付けられているので、大人になっても、言ってしまえば親が死んだ後になってでも、そのスイッチは入ります。
FP3級の本は、やりたいことではないはずなのに、「やっておいた方がいいだろうな」という思いで買いました。
でも、その奥には、「完璧でなければいけない」というドライバーが働いていたんですね。
で、それに気づいたし、視界に入ると「やろうとおもっていたのにできていない罪悪感」を呼び起こすものでしかなかったので、手放すことにしました。
会報に見えた心理
絶対に大事で、手をつけてはならない家宝レベルの空間にようやく着手しました。
それは、
ミスチルの会報です。
中学1年生の秋に知って以来、わたしの人生に寄り添ってくれているアーティスト。
中学生・高校生の頃は、冴えないじぶんを「長く助走をとったほうがより遠くに飛べるって聞いた」と「星になれたら」の歌詞を書いて励ましていました。
はじめてのひとり暮らしと大学生活で人間関係が嫌になって投げ出したくなった時に、授業をサボって洗濯物を干しながら、イノセントワールドを聞いて涙したこともありました。
とにかく、辛いときにも楽しい時間もそばにいて、支えてくれたのはミスチルの音楽だったんです。
その、ファン歴の歴史とも言える会報は、売られているものじゃないので、二度と買えない。イコール、断捨離などはもってのほか、最初の頃に切り抜いているけど、そんなこともう絶対しちゃいかん! と心に決めていたレベルの家宝です。
でも、断捨離を続けていくうちに、その家宝の見え方が変わってきたんです。
というか、「これを見て、何を思う?」「これはわたしの何を象徴してるんだろう?」と見るようになってきた。
すると、「いつか価値が出るかも」とか「こんなに長くファンでいることへの優越感だったり、自己肯定感」が透けて見えてきて。
ああ。それなら、いらないよね。となりました。
ほんとうはあっさり中身も見ずに捨てるつもりでしたが、桜井さんのエッセイはやっぱり深いところもあって、本にして欲しいくらいなので、そこだけ切り取って、あとは捨てました。
ときめくかときめかないかでいうと、ときめいていた。
そう、こんまり式ですると、ファンクラブの会報はときめいていたんですよね。
だって、自己肯定感だし、優越感だし。
ほんの僅かでも「うきっ♪」となるわけです。
だけど、その一歩奥へ、じぶんの奥へ踏み込んでみると、握りしめているものがなんなのかが見えてくるんですね。
断捨離はほんとうにじぶんと向き合うことだなっと、実践してみておもしろいなと感じています。
2023年、あたらしい一歩を踏み出すためにも、こころも体も、身軽にしておきたいですね。
握りしめているそれは、何を象徴していますか?
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